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氷河期世代

SF ショートショート
読了約:3分

かつて街があった廃墟に降りた宇宙船から、1人の研究者が大きなドリルを片手に地面を掘り返す。

磁気を帯びたこの円盤は、記憶媒体かもしれない。分析にかけてみよう。

(記録媒体が突然回転して動き出した。回るのか。。)

政府の政策を外部の有識者が検証する「行政事業レビュー」が行われ、就職氷河期世代への支援策などについて「事業全体の抜本的改善」が求められました。

30代半ばから50代前半の就職氷河期世代について正社員への雇用を「3年間で30万人増やす」として、自治体への交付金に毎年30億円の予算を計上しましたが、実際に使われたのは6億6000万円などにとどまり・・ガガガ。非正規の・・ガガ。

コメント:

・氷河期世代の人たちがキッチリ就職することができていたら、我が国は少子化に悩むことは無かったのでは?

・1番人口が多い世代の一つにも関わらず、まともに就職できずニートの数がかなり多い世代。この世代が結婚して子供をしっかり作れていたら、少子化なんて言葉は出てこなかったろうな。

(ニートって単語はなんだ、病気だろうか。生殖活動ができない病かもな。。)

・仕事を辞める際、派遣先がこっそり教えてくれたのですが派遣先は私に25万支払っていたそうなので、中抜き率は6割にものぼります。

(派遣?中抜き?)

・今更やっても遅いから就職氷河期世代の人達はもう生活保護で良いと思う。 特に氷河期世代の中でも上の年代は今から就職したとしても若い世代の人達の足を引っ張るだけ。同じ世代で成功している人はいっぱいいるし、ニートは自己責任だと思う。

(自己責任。この単語の表すところは謎だ。分析が必要だな。。)


個人調査記録:環境生物学博士

酸の海に囲まれたこの島以外の大陸エリアは放射線レベルが高く、スーツを脱ぐのは危険です。計算どおり、すぐに街らしき痕跡を発見しました。埋もれた屑鉄(端末)のスキャンデータによると、この惑星ではどうやら厳しい氷河期があったようです。

その気候変動により何らかの障害を受けた市民に、時の政府は「正規・非正規」という階級で選別をしたのかもしれません。不安の支配する世論に、自己保身に走ったゆえの分断がなされていった、という当時の社会の出来事を表した内容であるものと思われます。

(ニートで生殖機能が低下。また、氷河期は2度あったようだ・・)

なぜ滅びたかは現在のところデータ不足により不明。一旦戻ってサンプルを分析にかける。以上。

(なにがあったのだろうか。。)

参照データ置き場

参考:行政事業レビュー

https://www.gyoukaku.go.jp/review/review.html

参考:ヤングサンデー(総力解説!「氷河期世代」)

参考:ひろゆきまとめチャンネル【切り抜き】